後藤研究室

<交流磁界を使用した鋼管外面欠損検査手法の検討>

実験装置

火力発電所や原子力発電所などの各種プラントでは、熱交換器等の様々な場所に多くの鋼管が使用されており、これらの鋼管は鋼管を束ねている支持鋼板(バッフル)と鋼管との摩擦や、鋼管外面に流れる流体内の不純物の沈殿による影 響により、鋼管外面の欠陥や腐食の発生が多く報告されており、プラントの健全性確保のため、定期検査を行う必要がある。一般的に電磁現象を用いた管の検査には渦電流探傷試験法等が多く用いられている。しかし、検査対象が 熱交換器などに使用されている強磁性を持つ鋼管になると、透磁率が大きな導体に渦電流が流れることにより、磁束が鋼管の表層に集中してしまい、鋼管の内表面に限定した検査にしか適用できない。また、熱交換器鋼管の構造上の制 約により、鋼管外面から検査するのが難しい。そこで本研究では鋼管とバッフルとの接触部における外面欠陥検査について、励磁コイルと検出コイルが一体型の内挿プローブを用いた交流漏洩磁束探傷試験法を適用した。六面体辺要素 の三次元交流非線形磁界解析と検証実験から本手法について検討を行っている。

説明用モデル

磁束密度ベクトル